雨季のように数日

東京は季節外れのなごり雪が似合う。イルカの曲ではないが、先日降った雪はそんな生易しいものではなかった。発達した南岸低気圧と寒波の影響で、東京の都心で23cmの積雪を観測。雪の勢いが強まった時間帯と家路へと急ぐ人々の帰宅時間が重なったため、各…

想像できないが

俳句の世界で「東の芭蕉・西の鬼貫」と、まさに松尾芭蕉と並び称される江戸中期の俳人上島鬼貫(おにつら)。彼の俳風は、作為のない自然で素朴を感じさせる作品が多いとされる。今頃の月を詠ったのだろうか、彼の句に「いつも見る ものとは違ふ 冬の月」とい…

ヴァイオリンは難しい楽器

妻は56の時にヴァイオリンを習い始め、途中3年のブランクがあるので丸7年練習をしていることになる。ヴァイオリンは難しい楽器でなかなか上達せず身が入らない様子だ。 昨年の6月のことだった。妻が一枚のコンサートチラシを持ってきた。隣町の横浜市二…

颯太は慰めるよ

「わからないぞ~あんがい、そっちの方にあるかもしれない」岸本先生は、面白がって、ハッパをかけるようにして言う。すると、裕太は困ったような顔になっって、「でも・・・1人じゃ、探せないよ!」と、泣きそうな声を出すので、颯太は慰めるように、裕太…

ちかくに思った

台湾メシ食いたい。屏東メシ食いたい。とにかくなんでもいいから食わせろ! すきっぱらなのに山登りをしてしまった引きかえに僕らが支払った代償は、とにかくもう死にそうなくらいの腹の減りぐあいだった。リブヲの運転する車のなかは、とうに昼をすぎた15…

普段の言葉は意外

こんにちは、ニューヨーク在住のスタッフNobukoです。 このシリーズ「ねいたん」では、私が普段のアメリカ生活の中で、ネイティブのアメリカ人を中心としたコミュニティから見つけた【ちょっとくだけた、でも知っておくと便利な英単語】を1日1つずつ紹介し…

飲んだりする動き

寒くなったせいもあるのかもしれないが、最近、マインはまたトン……と老化の階段を降りた気がする。 おそらく目が一層悪くなった。散歩をしていても、縁石や段差に直前まで気がつかない。たまに走る時は、その「闇雲」感がハンパない。 家のなかでも、何か食…

戦前の満州に渡

11月の秋祭りの翌日後片づけをしていると突然覚えのない東京の電話番号から電話があった。両親に何事かあったのか?とどきどきしつつ受けると懐かしいインドでお世話になった方からだった。それも遇然お祖父様が土佐の名士でいらっしゃったそうでその方のル…

隠しておきたい

抜ける様に空が澄んだ秋の休日、上品な中年の男性が下井草にある加奈のアパートを訪ねた。 彼は丁寧な言葉遣いで、悠馬の伝言を伝えた。即ち、井上コンツェルンの長男で通渠佬ある悠馬が、ネットを通じて加奈を知った事。彼は加奈のネット記事に非常に感動し…

魚を貰っている

こんにちは、紫雀です。 紫雀の暮らしている所は米子市 当然、日本海側の浜が近い。海がきれい。 そして境港が近い。 あるとき、 支付寶優惠PTAの集会で境港在住の方が仰った。 「魚?魚は買う物じゃない。貰う物よ♡」 そういえば、境港の(日本海と宍道湖を…

秋が秋、一度の秋雨上がり

空気の中、満ち満ち満ちている。こんな時は温好、窓に寄りかかって雨、風を聞くことができることに首を突き刺す思い出に、過去の自分との再会。そのとき、光陰は涼しの。急に好きに「涼」の字を読むと、一筋のように弱々しい風をかすめて口もと、紙の上で、…